【バットデテクターの製作】

web上で探し物をしていた時に偶然出会ったBDと言うキーワードにリンクが張られているのが気になって寄り道をして興味が湧き自分でもBD・バットデテクターを製作することにしました。

どうせ作るならば超簡易型ではなく、なるべく高感度、ローノイズ(高感度の割には)、変換するにしても極力原音の雰囲気が感じられる音にしたいなどにこだわったつもりで、押さえるべき基本の手を抜かない物をと考えました。

1号機は周波数変換(DC型ヘテロダイン)方式でバットデテクターの製作をしました。


バットディテクターカウンター   2005.10(試運転中)

ラジカセをバットディテクターに組替え 試作6号機 2005.3 「HE3 タイプ」

AMラジオがバットディテクターに変身
 試作5号機
 2004.11 「HE3 タイプ」 

ヘテロダイン式 バットディテクターの製作 試作4号機 2004.9 「HE1a タイプ」

ヘテロダイン式 バットディテクターの製作 試作3号機 
2004.8 「HE3 タイプ」

ヘテロダイン式 バットディテクターの製作 試作2号機 2004.8 「HE1b タイプ」

ヘテロダイン式 バットディテクターの製作 試作1号機 2003.8 「HE1b タイプ」


特に次の点が4シーズン目を迎え公開する丸秘ノウハウ?です。

バットディテクターの高感度化のためのポイント

(1)
プリアンプ
高感度とするためにはローノイズでなければなりません。
プリプリアンプの初段はローノイズTR又はローノイズFETの入力インピーダンスに合わせて動作点を定めます。

(2)
ローカルオシレター
簡易型では矩形波発振回路が使用されるが高調はを含む信号ではイメージが発生するので高性能なバットディテクターとするには正弦波発振回路が望ましい。

矩形波発振回路を使用する時は、dutyは正確に50%となるのが望ましい。
テストではCD4046,
CD4047による発振回路が手軽で良い結果が得られた。

正弦波発振回路
周波数の可変が容易で安定な発振を得る回路として
ウィーンブリッジ型に行き着いた。
結果は上々ですが2連VRが必要なこと、正負電源が必要、電池の消耗による電圧変動による動作点の安定化等に必要な付加回路が必要なのが難点であるが最高の特性を望む時はこれしかない。


(3)
周波数変換回路
回路が公開されているものはダイオードMIX回路が多く見られます、FETのMIX回路も1つ発見しました。
どちらもキャリアリークが大きいと言うよりは、キャリア筒抜け状態なので特性を重視する時はDBMを使用したい。

以前はDBMのICが各社から発売されていましたが、動作電圧が高く使いにくそうです。
しかも現在は各社とも製造中止となっていてお店の在庫品のみのようです。
新たにNJRより昨年DBMのICが発売された情報は入手していますが、一般には流通していないようです。
サンプル品を入手された方がweb上で話題にされている状況なので当初10本くらいのトランジスタで同様な回路を組み代用しました。
最近でDBMのIC4の入手ができて重宝しています。
パッケージが小さくユニバーサル基板に実装できないので秋月の変換基板のお世話になっています。

(4)
ローパスフィルター
ヘテロダイン式(DC型)
バットデテクターの場合はFM放送のように信号周波数とローカルオシレターの周波数比が大きくないので、周波数変換後にかなり強力なローパスフィルターを入てれもキャリアリークが取りきれないのが現状です。
(FM放送の場合の周波数比=>80MHz:10KHz=>800:1)、(BDの場合の周波数比=>43KHz:40KHz=>1:1)
もともと変換前の信号(コウモリの声)よりもローカルオシレターのレベルは何倍も大きい事を考えると、多くのバットデテクターではキャリアリークはどうせ耳に聞こえないと割り切って簡単なローパスフィルターのみで済ませていますが周波数比が小さいので簡単なロウパスフィルターでは変換した可聴音に対するキャリアリークのレベルは無視できないレベルのはずです。
聞こえない信号であってもキャリアリークは徹底して減らすべきと考えます。

ヘテロダイン式でもスーパーヘテロダインに近い回路はIF周波数が455kHzとなり、限りなくAMラジオに近い回路となるのでフィルターはAMラジオの検波段がそのまま利用できる。


(5)
超音波マイクロホン
ピエゾ型は一ヶからパーツ屋さんで入手出来、価格も安いですが通常の物は40kHz用の共振型センサーなので受信も40kHz近辺に限定されます。
エレクトレット型マイクロホン
輸入品の本j各的なバットディテクターの仕様にはほとんどエレクトレット型マイクロホンと記載されています。
数万円から10数万円台の製品に100kHzまでも受信できるマイクが使用出来るはずがない?、と思いながらも沢山のマイクをテストしました。
確かにマイクの仕様としては10kHzとか、20kHzまでとなっていますが、ごく一部の物は帯域外の特性がストンと下がらないで50kHzでも多少感度が残っているマイクがあることが解かりました。
運が良いと100kHz以上までBDとして使用出来るものも見つかりました。
ただし、通常のリニアーな周波数特性の回路ではダメで回路的な工夫が必要です。
それでも周波数の高い方の感度が徐々に下がるのは仕方がありません。
計測用のマイクは20(40)万円以上するのですから!!。